苔に覆われた石垣と森の小径
設計思想

Philosophy of Quiet Structure

稜線を読み、石の記憶に耳を澄ませ、時間とともに風景へ還る建築を設計する。

Three Principles 私たちの三つの原則

Not built on the mountain —
built with it.

Ridge Vault Line の設計は、三つの原則に基づいています。稜線を読むこと、石の記憶を尊重すること、そして時間を設計に含めること。これらは互いに独立したルールではなく、一つの態度として建築全体に通底しています。

01 山道にある石造の水鉢
Principle One 第一原則 — 稜線を読む

Read the ridge before you draw a line.

設計の第一歩は製図ではなく、歩くことです。稜線の起伏、風の抜け道、朝夕の陽の角度——これらを何度も現地で確認し、地形の論理を建築の輪郭へと翻訳します。人工的な水平線を持ち込むのではなく、山がもともと持つリズムに構造を委ねます。

02 稜線に沿って重なる石造のテラス
Principle Two 第二原則 — 石の記憶を尊重する

Every stone carries a memory of place.

私たちが用いる石は、その土地の石丁場から採れたものです。色味、硬度、割れ方——それぞれの石が持つ個性を活かして積むことで、建築はその土地固有の表情を獲得します。均質な建材では決して再現できない深みが、そこに生まれます。

03 霧の中の森の広場にある石のベンチ
Principle Three 第三原則 — 時間を設計に含める

Design for the building’s 30th year.

竣工日は完成ではなく、始まりに過ぎません。苔がむし、木材が銀色に色褪せ、石の角が丸みを帯びていく——そうした変化を美しさの一部として受け入れ、経年変化を前提とした素材選定とディテールを行っています。

In Practice 実践としての建築

These principles shape every project we build.

稜線建築・石造構造・山道歩廊——それぞれの実践は、この三原則の応用形です。